私の息子が3才の時、アデノイド切除術・扁桃摘出術を受けました。
手術を受けることになった経緯と、実際に受けてみてどうだったかお話ししていきたいと思います。
なぜ手術を受けたの?
息子のこと
息子は赤ちゃんの時から、寝ているときにいびきをかくことがありました。
赤ちゃんのいびきの原因の1つにアデノイドがあります。
アデノイドは成長ともに自然に治りますが、中には睡眠時無呼吸症候群の可能性が潜んでいるものもあります。
しっかり睡眠が取れないので夜泣きが多く、ぐっすり眠れません。
実際に息子も夜泣きが多く、何回も起きていました。
そこで、寝ているときに肩の下に丸めたタオル入れてみたり、顔を横に向けて寝かせたりして対策をしていました。
保育園に行き出してからは、よく熱を出すようになりました。
あるとき、かかりつけの小児科を受診した時、先生から「扁桃腺が大きい」と言われました。
耳鼻咽喉科への紹介状をもらい、受診してみました。
すると「確かに大きいね」と言われ、前々から気になっていたいびきのことも伝えたところ、
睡眠時無呼吸の検査を勧められました。
私の扁桃腺肥大と夫の睡眠時無呼吸
私(母)も子どもの時扁桃腺が大きく、14才の時アデノイド切除術・扁桃摘出術を受けました。
ですので「あぁ、きっと私の遺伝だろうな・・・」と思いました。
夫は普通の人と比べると顎が小さいようで、30代後半の時に睡眠時無呼吸症候群と診断されています。
そのことを先生にも伝えたところ納得されたようです。
夫婦2人の遺伝を受け継いだのだと思います。
睡眠時無呼吸の検査とその結果
手術適応になるかどうかは睡眠時無呼吸症候群の簡易検査をしてから決まるそうです。
1晩、子どもが寝ているときに指先に血液中の酸素飽和度を測る機械をつけて検査します。
(検査の機械は病院貸し出しでした)
つけるのを嫌がるので、子どもが寝てから指につけたのですが、寝相が悪く何度か取れてしまい夜中に何度も付け直すのが大変でした。
検査が終わって結果を聞きに行くと、夜中のSpO2が一番低い時で92%になっていました。
この結果を見て手術適応となりました。
この手術は3才からできるそうです。
子どもの睡眠はとっても大事です。
先生は「小学生まで様子を見てから・・・という親御さんもいるが、子どもの睡眠は成長発達においてとても大事です。3才からこの手術は受けられるので早いうちにしておいたほうがいい」と言われました。
先生「それに子どものうちにしておいたほうが、本人は案外ケロっとしてる」
とも言ってました。
私が14才の時手術してとても辛かった記憶があったので、その言葉がを聞いて確かにそうかもしれないと思いました。
そして、息子が手術することが決まりました。
手術の予定は1月になりました。
冬なので感染症など風邪をひかないようにと言われました。
風邪をひいて熱が出てしまうと手術ができなくなってしまいます。
ただでさえ熱をよくだすので、体調管理にはかなり気をつけました。
入院、そして手術・・・
入院
いよいよ入院の日。
手術の前日に入院します。
風邪をひかないようヒヤヒヤしながら、無事に手術が終わることを祈りながら手術前日を迎えました。
手術の説明や、麻酔の同意書など書類にサインをします。
入院前日はやることがなくてとにかく退屈です。
この時初めて、子どもの付き添い入院の大変さを思い知ることになりました。
初めての入院で非日常なことに子どもはドキドキ、ワクワク。
元気なので病室でじっとしておらず、扉を開けて廊下を歩き病院の中を探検したがります。
「ここは病気の人や怪我をした人が休むところなの。だから大きな声を出したり、走り回るとゆっくり休めないから静かにしてようね」と話し、少し落ち着きました。
当日は朝から絶飲食なので、今日の夕ご飯が最後の食事です。
(しばらくご飯はまともに食べられないだろうからいっぱいお食べ。)
と最後の晩餐のような気持ちでした。
明日は喉の手術をするということ、手術をしないと夜ぐっすり眠れなくなること、熱が出やすくなること、手術が終わった後は喉が痛いことをあらかじめ息子に伝えておきました。
すると泣きながら「痛いの嫌だ!」と言っていましたが、なんとかして自分の中で折り合いをつけようとしているようでした。
後から振り返ってみると、あらかじめ伝えておいて本当に良かったと思います。
手術当日
手術は全身麻酔で午後からの予定なので朝から絶飲食です。
手術が始まるまで水を飲ませてあげられないのがとにかくが辛かったです。
手術の準備と水分を補うため、午前中に点滴の針を入れます。
これで少しは楽になるかと思ったのですが、喉の渇きはおさまりません。
点滴したまま動き回るので、針が抜けないかヒヤヒヤし気が抜けませんでした。
何度も時計を見ては「まだ5分しか経ってないの・・!?」と5分が1時間に感じられました。
早く時間が過ぎてくれ・・・と祈りました。
待ってる間、手術着に着替えます。
それから手術室ではおむつを履くとのことだったので、おむつに履き替えました。
ようやく手術室へ呼ばれ、抱っこで移動します。
オペ室のベッドに座らせてからは「離れたくない」と泣いていましたが、先生方の見事な連携プレーで、麻酔を入れるとすぐに眠ってしまいました。
その後病室で待機するように言われ、ソワソワしながら待っていました。
30分もしないうちにお迎えに呼ばれ、
迎えに行くと微かに意識がありました。
病室に戻ってからベッドに寝かせようとすると嫌がるので、しばらく眠ったまま抱っこしていました。
すると担当の先生が病室に来て、無事に手術が終わったことを告げてくれました。
そして実際に取ってみると、扁桃腺が口の中から見るよりもかなり大きかったことを教えてくれました。
そのせいで今まで寝ている時苦しかっただろうなと思いました。
麻酔が切れる頃になると暴れだす子が多いと言われたのでドキドキしていましたが、息子の場合は暴れることはなく、先生からおとなしいと言われました。
あらかじめ伝えていたのが良かったのか、そもそも暴れるだけの体力が残ってなかったのかもしれません。
そう思いながら眠った我が子を抱っこしながら「がんばったね・・・」と抱きしめました。
無事に終わって良かった・・・とほっとしました。
手術後・・・
手術直後は喋るのも痛そうで、小さくてかすれた声でしか出せませんでした。
また、唾液が飲み込めず、だらだらと垂れてくるのでティッシュでこまめに拭かなければなりませんでした。
食事は翌日から開始でした。
昨日から何も食べてないのでお腹ペコペコなはず・・・なのに傷口の痛みで思うように食べれないのがもどかしいようでした。
食事内容はおかゆやにゅうめんなどの柔らかいものでした。
術後の傷が完全に安定し、出血の可能性がなくなるまで2週間くらいかかるので注意が必要です。
硬いものを食べてしまうと、せっかくできた、かさぶたが剥がれてしまいそこから出血してしまうのだそうです。
食べられるもの
- つるんとしているもの ゼリー(こんにゃくゼリー は✖️、ゼラチンで固めたゼリーが◯)卵豆腐、プリン
- とろみのあるもの ポタージュスープ、シチュー
- 柔らかいもの 絹ごし豆腐、ムース、ババロア
食べないほうが良いもの
- ゴツゴツしたもの 油物(唐揚げ、天ぷら)アメ、せんべい、スナック菓子(ポテトチップス)、ナッツ類
- 刺激物 チョコレート、辛いもの、炭酸飲料、オレンジジュース、トマト
食事の30分前に痛み止めの粉薬を飲みます。
しかし、痛みであまり食べられずほとんど食べない日もありました。
病院食は食べてくれなくても、売店で買ってきたゼリーは食べてくれました。
ですのでゼリー、プリン、ヨーグルトなどをあらかじめスーパーなどで多めにかっておくといいかもしれません。
3日間ほど朝・夕の点滴があり、点滴をしている間は針が抜けないように常に気をつけていました。
術後5日目くらいから全然いびきをかいていないことに気がつきました。
寝息が静かすぎて「息してる?」と心配になる程でした。
あまりに静かなので息をしてるか何度か夜中に起きて確認したくらいです。
毎日耳鼻科の先生が往診に来てくださり、傷口を見てもらっていました。
先生に伝えると、今はまだ腫れているけど、これから腫れが引くともっと静かになると言われました。
今までどんだけうるさかったんだとあまりの変わりように驚きました。
それだけ今まで寝れてなかったんだろうな・・・と思い、手術をして良かったと思いました。
入院期間は約2週間と聞いていましたが、術後の傷の治り具合で退院できる日は変わってくるそうです。
うちの息子の場合は入院してから10日間で退院できました。
手術を受けてどうだった?
今までは扁桃腺が腫れてしょっ中、熱を出していたのが
手術を受けてから熱を全然出さなくなりました。
手術を受けてから2年経ちますが、1度も熱を出さなくなったので驚きです。
それと、いびきをかかなくなり、よく眠れるようになりました。
入院期間は本当に大変だったけれど、本当に受けて良かったと思っています。
この記事を読んでくださっている方の中には、もしかしたらこれからお子さんが手術を受ける予定の人、受けるかどうか悩んでいる人もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな方達の少しでも参考になると嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
おわり。